神戸学院生が阿蘇を応援するブログ

熊本地震ボランティアをきっかけに始まった取材活動

突撃インタビュー2 丹波屋さん

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丹波屋の店主岩永さん

取材原稿 三田 彩加 人文学部4年次生

     雑賀  萌 栄養学部1年次生

  商店街の中心にある丹波屋は、木造の作りだがどこか現代的な雰囲気も持ち、街を歩いているとふと目にとまり、立ち寄りたくなる外観だ。店内は和の雰囲気が感じられ、思わず手に取ってしまうほど可愛らしい雑貨がたくさん並べられていた。

 店内に置かれた、店主の岩永芳幸さんをモデルとしたオリジナルキャラクターの『YOSHIYUKIKUN』の缶バッジやクリアファイル、マグカップなどが私の目を射止めた。少しキザなセリフを言う岩永さんを可愛らしいキャラクターに転換させたグッズに買わない理由が見当たらない。

 売れ筋は「蛍丸(ほたるまる)サイダー」。緑色が綺麗な透き通ったサイダーである。どこか懐かしさを感じる味で、由来は阿蘇宮司家の宝刀(蛍丸)から来ている。

 

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蛍丸サイダー

1336年筑前多々良浜の戦いで使用され激戦の中

刀はささらのように刃こぼれを生じてしまう。

持ち主であった恵良(阿蘇)惟澄は、

矢部の入佐城に戻った夜、蛍が刃こぼれした刀に

群がり消えていくという夢を見た。

翌朝、惟澄が刀を確認してみると刃こぼれした刀が元通りになっていた事から

この刀を蛍丸と名付けた。

http://www.aso-sake.com/shop/products/list.php?category_id=30 より引用

 

 阿蘇宮司家の宝刀と同じくこの商店街もすぐに元どおりになってほしいという願いが込められたサイダーだ。このサイダーの売上金の一部が復興の支援にもなる。

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 文字が浮かび上がるおみくじ(左)・店主がモデルのオリジナルカップ(右)

 他にも思わず写真を撮りたくなるような和のデザインのハンカチや便箋、お土産にもってこいのおしゃれな雑貨や、水をつけたら文字が浮かぶ不思議なおみくじなどがあり、店内を巡るだけで大いに楽しめる。新感覚の小物や雑貨を見るだけでも楽しみになり、ハンカチだけを取っても柄が多数用意されており、自分好みのデザインの雑貨を見つけられるはずだ。

 1年前の地震の影響で観光客が減り、来店者数も減少したが、商店街の人々はこれからも多くの人に来てもらうためにさまざまな工夫やイベントなどを試みる。国指定重要文化財である阿蘇神社の桜門は倒壊したが、商店街は無事であったため、岩永さんは、「阿蘇の神様が身代わりになってくれた」と言う。桜門以外にも建物の被害は大きく、阿蘇神社が再建するまでには約10年も掛かるそうだ。「祭りなどの商店街の行事に参加するのは当たり前。この場所で商売させてもらっているのは阿蘇神社のおかげ。阿蘇神社が復興のシンボルになればいい」と岩永さんの商店街と神社への感謝の想いは強い。

「負けんばい熊本」のポスターを商店街の道々で見つけた。綺麗な水が湧き、人懐こい猫、復興に前向きで素敵な店主、一店舗ずつが魅力と特色を持った阿蘇門前町商店街。そこを歩いていると何処からか、食欲をそそる匂いがする。我々を出迎える街路樹。水基の流れる音。ここでは時間がゆっくり流れる。阿蘇神社の復興する様子にはドラマがあり、商店街と神社を想う商い人と出会えるところだ。

 

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 店内の様子、カフェもあります!

 

丹波屋 岩永芳幸 | 然-zen-

丹波屋 よしゆきくんFB

 熊本県阿蘇市一の宮町宮地1857-1

 TEL0967-22-0115