突撃インタビュー11 たしろや さん
取材原稿 現代社会学部 3年次生 前田拓真
阿蘇神社の参道横を少し歩いた所に古風な暖簾の掛かったお店がある。
入り口には万十と書かれた張り紙があり、中に入ると万十以外にもお好み焼きもやっているが、何と言ってもメインは小麦粉を焼いた生地の中に、あんこがつまったお菓子の回転万十である。
ちなみに、「饅頭」の漢字が一般的だと思うが、「万十」と書くこともある。
白あん、くろあん、どちらもおいしそう~
回転万十は地域によっては、今川焼きや大判焼きとも呼ばれており、その呼び方で出身地がばれることもある。
店主の田代光男さんは二代目だ。
三代目となる息子さんの雄介さんと作業をしていた。素材にもこだわりがあり、中に入っている黒餡の小豆、白餡に使うのは料理に使われることの少ない豆であるインゲン豆の一種、大手亡(おおてぼう)豆。これらはすべて北海道から取り寄せている。形も現在では作っているところが少ないおわん型であり、見た目もかわいい。最高で作業時間6時間かけて1人で1日1200個もの回転万十を作ったそうだ。そうしてまで作るのは、毎回来てくれる地元民やリピーターのお客さんのおかげであり、ありがたいことだと仰っていた。
慣れた手さばきであんこを入れる2代目店主
あの地震の時、ガスは使えたためすぐに万十を作って配りに行こうとしたが、お客さんがどんどん訪れて、差し入れのために大量に買っていった。
配る分まで手が回らなかったが、困った時に助け合えたこと、それが嬉しかったと田代さんは語ってくれた。
一度食べたら忘れられない味、リピーターが多い
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