神戸学院生が阿蘇を応援するブログ

熊本地震ボランティアをきっかけに始まった取材活動

春プロで阿蘇に行ってきたよ! YMCAさんによる視察編 その1

原稿 岡本梨花 総合リハビリテーション学部2年次生

 

こんにちは 阿蘇・熊本支援春のプログラムに参加しました! 岡本です。

 

2泊3日の活動で、阿蘇に到着して初めのプログラムが南阿蘇と黒川地区の視察です。

阿蘇YMCAの職員であるトミーさんに、当時の被災状況や現在までの変化など、実際にその時々の場所に行ってお話を伺いました。

 

阿蘇は観光と農業の町と言われるほど、農業が盛んです。しかし、地震により他の地区からの交通ルートが遮断され、観光客数は半減、東海大学阿蘇キャンパスが熊本市内に移動したこともあり、農業を手伝う若者も減少しました。だからこそ、阿蘇の農業や現状を広めていくためにも、農業支援のボランティアが大切なのです。

(ちなみに私たちは視察の後、イチゴ農園のお手伝いをしました)

 

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この写真は、震災時の土砂崩れによる泥がどこまで上がってきたのかを示すトンネルです。

トミーさんはこの場所に着いたとき、私たちに「壁は触らないで。あえて残しているから」と仰っていました。壁の泥をあえて残している、それは、この震災の傷跡を語り継いでいくため、忘れないためです。

復興が進んでも、全てを綺麗に戻すのではなく、象徴として残しておくことも復興の形として大切なのだと深く理解できた場所でした。   

 

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阿蘇は、地震によって、阿蘇大橋が崩落するなど、他の地区からの交通ルートが遮断された町です。

しかし、震災後、俵山トンネルが復旧し、町を結ぶ長陽大橋が開通、今年12月(予定)には新たにJR線が開通するなど、交通ルートが以前に戻りつつあります。

私はそのことについてのトミーさんのお話が、とても心に残りました。

「交通が良くなることはとても嬉しいこと、でも、交通が良くなり、ライフラインが戻っても、人々の心の傷は治っていない」

 

町が復興して、経済が良くなっても、それで終わりではないのです。

亡くなった方、傷ついた方がおられる中で、私たちに何ができるのか。

阿蘇の今後にも注目しながら、考えていきたいと思えた視察でした。